ファースト・アルバム「Droit Chemin」の大ヒットで、一躍トップ・スターの仲間入りを果たしたファリー・イプパ、待望のニューアルバムです。
基本的には、ロング・セラーとなった「Liputa」や「Orgasy」といった、前作収録のヒット曲路線の延長線上にある、スロー・ルンバが中心ですが、ファルクローレ（ディスク2－③）や、アメリカの女性歌手、オリヴィアをフィーチャーしたR&Bっぽいナンバー（ディスク1－⑦）もあり、また、元ヴィヴァ・ラ・ムジカのベテラン・ギタリスト、リゴ・スターの絶妙なソロが聞けるなど（ディスク1－⑤）、CD2枚、前16曲、飽きずに聴けます。
また、今回は、キンシャサの自身のグループのミュージシャンを大幅に起用し、ルンバの何曲かでは若々しいソロ・ヴォーカルを披露、3曲あるジェネリックではイキのいいアニマシオンが楽しめます。
もはや大スターの余裕さえ感じられるファリーの充実作、大推薦です。

   -- ニワバス氏 寄稿 --
ウエンゲ・メゾン・メールの新進歌手、ファブリガスが驚きのソロ・デビューを果たしました。メゾン・メールのアルバム「Techno Malewa」収録の「Diego Music」で最初にソロ・ヴォーカルを取っていた人です。
製作はキンシャサとパリで、初っ端の2曲を始め、スロー・ルンバが大半を占めますが、曲毎にカラーが違うので、飽きさせず、ファブリガスの余裕と自信に満ちた歌がじっくりと楽しめます。

   -- ニワバス氏 寄稿 --
ジョリーノは、スイス在住のシンガー。80年代後半から90年代の半ばにかけて、パパ・ウエンバ、ボジ・ボジアナ、カルリート、デババといった大物をゲストに迎え、3枚のアルバムをリリースしました。90年代後半からは、キンシャサに居を移し、自身のオケ、「グループ・ジョリーノ」を結成。99年と2002年に、キンシャサ録音で、質の高いアルバムを残しました。
このアルバムは、実に8年振りとなる新作で、ジョリーノ自身が、④で言っているように、業界復帰第1作ということになります。今回は、スイス在住のミュージシャンがバックで、オケ名のクレジットは無いのですが、演奏のまとまりから見て、ジョリーノが新たに結成したグループかと思われます。
イキのいいジェネリック①、アコースティック・ギターを効果的に使った②、セベンの表情が次々と変化する③など、聴き所はいっぱい。ほとんど生音で製作されているのも、嬉しい所です。
DVDには90年代の旧作6曲を含む11曲のクリップとBonusを収録。コンゴ動乱期等の写真も挿入してあり、見所いっぱいです。

   -- ニワバス氏 寄稿 --
初めてアンゴラ人と仕事をしました。JOSEの音楽は、コンゴのポップスが基調ではあるものの、“コンゴの聴衆” という煩わしい足枷がない分、かなり自由に伸び伸びと、音楽そのものと取組んでいる、という印象を受けました。アンゴラの最新リズムである「クドゥル」はもちろん、ズークやクーペ・デカレ（コート・ジボワールで人気のポップス）にも挑戦していますが、取って付けたような印象はなく、しっかりと自分のものにしています。歌われる言語は、ポルトガル語（アンゴラの公用語）が中心ですが、リンガラ語やフランス語の曲も含まれています。
ところでJOSE君、ミュージシャンクレジットにオレの名前ないんだけど、もしかして、下の方に書いてある、ＮＩＶＡってのがそうなの？

   -- ニワバス氏 寄稿 --
カボセ、約1年ぶりの新作は、3曲入りのCD&DVDです。今回も、すべて自身のミュージシャンを使ったキンシャサ録音です。
タイトル曲、18ｈ30は、「夕方6時半を過ぎたら男と女の時間ですよ～」という内容で、歌詞の中で、猫の鳴き声がたとえに使われています。曰く、「夜に猫が鳴くと、人は不吉なことを考えるけど、あれは、恋人に捨てられて嘆き悲しんでいる声なんだよ」というもの。粋なフレーズをクリエイトしたカボセ君。この美しいラブソングを見事に歌い上げています。
他の2曲も、カボセと彼のグル－プの魅力が満載、小品ながら、聴き所がいっぱいのディスクです。
発売予告のポスターには、ネコちゃんがいたので、ルンバ初のネコジャケか、と期待してましたが、ネコちゃんはディスクの中に隠れちゃった・・・
ＤＶＤには３曲のクリップとボーナスを収録。このボーナスがいい！キンの自身のミュージシァンをギター１本で歌い継ぎながら紹介しています。

   -- ニワバス氏 寄稿 --
カボセのシングルにハズレなし！。去年の暮れに出たこれも、ジェネリックの①を始めとして、まるで彼らのコンサートの熱気がそのまま伝わって来るような出来で、「キンシャサ・シーンの熱さ」というものを日本に居ながらして実感出来る素晴らしい仕上がりになっています。②③のスロールンバではカボセのソロヴォーカルが堪能出来るほか、③では、若手歌手陣のイキのいい「鳴き」も充分に楽しめます。

90年代の後半にカルチェ・ラタンに在籍し、最近ではパパ・ウエンバのヴィヴァ・タンダンスにも参加していた、ママレのファースト・ソロ・アルバムが出ました。
上記の、彼が在籍していた2オケの音が程良くブレンドされ、なかなか味わい深い仕上がりになっています。キンシャサで結成した自身のグループのミュージシャンとの録音が中心で、歌手陣の若々しいソロ・ヴォーカルもたっぷり聞けます。パリからは、リゴ・スター、ラマザニ、CNN、シモロらがサポート。⑤は何と元OKジャズの重鎮、ジョスキー・キアンブクタとのデュエットです。

DVDには、4曲のクリップを収録。